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株価が世界の経済をも左右する、NVIDIA(エヌビディア)とGPU

2024.09.04

エヌビディア(NVIDIA)は、アメリカのカリフォルニア州サンタクララに本社を置く大手半導体メーカーです。グラフィックスプロセッサユニット(GPU)の開発と製造で知られています。

NVIDIA
は1999年に世界初のGPUを生み出し、主にゲーム用グラフィックボード(GeForceシリーズ)、PC上でのグラフィックスや動画のレンダリング用に適した(Quadroシリーズ→現在NVIDIA RTX™ A,NVIDIA Tシリーズ)、リアルタイムレイトレーディングを可能にしたNVIDIA RTXを経て、並列処理に優れるGPU(NVIDIA A100・H100 Tensor Core GPU)が現在の生成AIで使用されるディープラーニング計算の標準装置となっています。
(他にもAMD社製のInstinct MI300X等も有り)

近年は、生成AIChatGPT、Copilot等)ブームによりGPUの需要が急増し、2024年度の売上高は過去最高の609億ドルに達しました。
(1米ドル=150円換算で約9兆1300億円、以下同)、純利益は297億6000万米ドル(約4兆4000億円)。通期売上高で米Intel(インテル)を抜き、自社製品を持つ半導体メーカーとして初の首位に立った。
半導体主要各社の2023年度決算はインテルや韓国Samsung Electronics(サムスン電子)、台湾積体電路製造(TSMC)などの大手が軒並み減収減益となり、エヌビディアの一人勝ちとなった。

CPUを主力とするIntel等が苦戦する中、エヌビディア(NVIDIA)は、データセンターGPU市場でも1強状態で市場シェアの約92%を占めています。

GPU主用途:データセンター、自動運転車技術、プロフェッショナル視覚化ディスプレイ、ゲームの画質・反応速度、ビットコインのマイニング、生成AIなど多岐にわたり使用され、PC上でも3DCAD設計、3Dモデルの制作、動画編集、医療イメージング等の業務上アプリにも最適化されています。

 

CPUCentral Processing Unit)とGPUGraphics Processing Unit)の違い

処理の特性: CPUは複雑な計算や判断を要する作業に適しており、GPUは大量のデータを一度に処理する作業に適しています。
並列性: CPUは少数のコア(数十個)で逐次処理を行い、GPUは多数のコア(数千個)で並列処理を行います。
用途: CPUは一般的なコンピューティング作業(複雑な計算や指令)に、GPUはグラフィックス処理やAI・ビックデータの処理に適しています。

※現在のPCでも画面や動画を表示させるために、CPU(中央処理装置)に付随した内臓GPUが入っていますが、別付のグラフィックボード(GPU)装着時と比較すると、スピードや再現性等で圧倒的な性能の差が出ます。

生成AIとデータセンターの仕組み

A[ユーザー] –>|リクエスト| B[PC]
B –>|データ送信| C[データセンター]
C –>|処理| D[GPUクラスタ]
D –>|生成AIモデル実行| E[生成結果]
E –>|結果送信| B
B –>|結果表示| A


  1. ユーザー: 生成AIを利用するためにリクエストを送信します。

  2. PC: ユーザーのリクエストを受け取り、データセンターに送信します。PCには高性能なGPUが搭載されており、簡単な処理や表示を行います。

  3. データセンター: 大規模なデータ処理を行う施設で、複数のGPUクラスタを持っています。

  4. GPUクラスタ: データセンター内のGPUが集まったもので、生成AIモデルを実行します。大量のデータを高速に処理する能力があります。

  5. 生成結果: GPUクラスタで生成された結果がデータセンターを通じてPCに送信されます。

  6. 結果表示: PCが生成結果を受け取り、ユーザーに表示します。

 

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